デザインする技術 〜 よりよいデザインのための基礎知識

仕事でよくPhotoshopを使うにも関わらず、「デザイナーです」なんて言葉は、おこがましくて口にすることもできない僕のような人間にうってつけのデザインガイドブック。

「考」、「図」、「文字」、「面」、「色」の5章から構成されており、それぞれ「着想」、「構図」、「フォント」、「レイアウト」、「色彩」について、Webというメディアが誕生する遥か昔から、先人たちの試行錯誤の中で生み出され、連綿と受け継がれてきた数々のデザイン技法が紹介されています。

それぞれの項目については大抵1ページ、多くても2ページでの説明になっているので、深く知りたい場合は、自分で更に調べる必要があると思いますが、浅い知識さえも持ち合わせていない僕には、そのいちいちが新しい(同時に恥ずかしい)発見でした。

例えば一見シンメトリックマクドナルドのロゴが、実は微妙に左右非対称になっているという事実とその理由。また或いは、数枚の写真をそれぞれ任意の傾斜角度で配置するときに目安となる数値。そういうものが存在しているなんてー。

またカラーについても、今までは「同じような彩度で選ぶとここら辺かなー」という具合に感覚的に行っていた選択も、論理的な方式に則って行うことができることを知り、大変有益でした。

Webデザインに特化して書かれた本ではないため、この本で紹介されている全ての技法がそのままWebに使えるというわけではないけれど、なんとなく感覚だけでデザインを行い、いまいち自分のデザインに自信が持てないという方には良き1冊になると思います。